俳優の浜辺美波さん(20)が出演するテレビCMをめぐり、視聴者から苦情が相次いでいると一部週刊誌が報じた。
記事はSNS上で大きな話題となり、関連ワードがツイッターのトレンド入りするなどした。しかし、CMを放送するNTTドコモは取材に「苦情は特段なく、SNS等含めて特筆すべき反応はないと認識しております」と答えた。
「"歌う系"は諸刃の剣なんです」
写真週刊誌「FLASH」(光文社)が2021年2月2日、「浜辺美波、『d払い』CMのマンボダンスに『嫌いになりそう』と苦情殺到」と題した記事を配信した。
やり玉にあがったのが、NTTドコモが1月22日から全国放送している電子決済サービス「d払い」のテレビCMだ。
浜辺美波さんがダンスの定番曲「マンボNo.5」調のBGMに合わせて踊り、「ディディディディディ d払い~」「まだならいまだ!フー!」と歌いながらサービスの宣伝をする。
記事によれば、このCMに対してSNS上では好意的な反応がある一方、「d払いのCMうるさい」「もう今日昼までだけでも20回近く見たわ」「浜辺美波が嫌いになりそう」などと苦情も寄せられていると指摘している。
過去に歌声やダンスが不評を買ったCMを数例挙げ、大手芸能プロダクションの関係者の話として、
「歌声への苦情が相次ぐことでCMが差し替えられることもあり、もしそれが2度続けば、『次はない』と、業界では言われています。"歌う系"は諸刃の剣なんです」
と伝え、「浜辺の明日はどっちだ」と締めくくっている。
ポジティブな反応が77%
記事公開後、ツイッターのトレンドには「浜辺美波」「苦情殺到」など関連ワードが入り、大きな注目を集めた。
記事内容に同調する意見もある一方、「どこに炎上要素が...!?なんで!?」「苦情殺到ってほんとなの」と違和感を覚えた人も少なくなく、CMの評価をめぐり議論が起きた。
苦情殺到は事実なのか――。1月22日~2月1日の期間、ツイッターで「浜辺美波OR浜辺OR美波)」「d払い」の両方を含む投稿をSNS分析ツール「ソーシャルインサイト」で調べると、ポジティブな反応(77.5%)が、ネガティブ(7.2%)、中立(15.3%)を大きく上回っていた。
一緒につぶやかれた形容詞は「可愛い」が約280回と最多で、「浜辺美波可愛いから見ちゃう」「浜辺美波さんの踊りがなんとも言えない可愛さとダサさで最高に可愛い」などの使用例があった。
記事の引用元かは不明だが、ツイッターで1月31日に投稿された「はじめてのd払いの浜辺美波ちゃんのダンスCM。もう今日昼までだけでも20回近く見たわ(以下略)」との書き込みが見つかった。
投稿者は取材に対し、苦情を述べたつもりは「全くありません」と答え、「自分が1日暇でテレビを見続けて、CMが流れてきただけの話」と説明。「CMも浜辺美波さんも大好きですが」と困惑気味だった。実際、当該ツイートには動物の絵文字を付けており、ネガティブな印象は感じなかった。
ドコモ広報部は4日、J-CASTニュースの取材に「苦情は特段なく、SNS等含めて特筆すべき反応はないと認識しております」と回答。「今後も視聴者やお客さまのCMへのご意見には耳を傾けていきたいと考えております」とした。
記事では、CMの出稿量が多すぎるとも暗に示していたが、同社の他のCMと比べて特段多いわけではないという。
FLASH編集部に5日、苦情殺到の根拠を問うと、「記事は掲載したものがすべてです。取材過程については、従来よりお答えしておりません」と答えるにとどめた。
放送は2月15日までを予定している。
(J-CASTニュース編集部 谷本陵)