NHKから自国民を守る党副党首の丸山穂高衆院議員(37)が、議員の文通費(文書通信交通滞在費)について問題提起するとして、東京都内の帝国ホテルの長期滞在サービスを122泊分予約したとツイッターで明かした。
丸山氏は、すでに東京・赤坂の議員宿舎で一人暮らししており、「血税ではなく自腹でした方がいい」との批判も一部である。丸山氏に話を聞いた。
丸山氏「毎月100万もフリーハンドで貰うおかしな制度」
帝国ホテルでは、2021年2月1日に、家具付きで長期滞在できるサービスアパートメントを発表し、スタジオタイプなら月額(30泊)で36万円と破格の値段で大きな話題になった。客室の1割ほどに当たる99室を提供し、3月15日から7月15日までの期間で予約を受け付けた。
ホテルの広報担当者にJ-CASTニュースが聞いたところによると、コロナ禍の中で客室の稼働率はかなり低くなっているものの、サービスアパートメントはすでに完売したそうだ。
このサービスについて、丸山氏は2月3日、議員の「文書通信交通滞在費(通称・文通費)」を使って、販売全期間に当たる122泊150万円で予約したとツイッターで明かした。
文通費とは、議員が書類を送ったり通信を行ったりするため、月額100万円を受け取ると法で定められている。衆議院の広報課によると、その使途を公開する規定はなく、領収書もいらない。また、お金が余っても返すことは想定されていない。
これに対し、丸山氏は、「国民への10万円の再配布は渋りながら、国会議員はJR乗り放題パス等と別に毎月100万もフリーハンドで貰うおかしな制度」だとツイートで批判し、「この自粛下で使い切れてる議員はほぼいないかと。せめて公開実費にすべき」だと訴えた。そして、「税金アジャースで、老舗ホテルへの応援も出来ちゃいますね」と皮肉っていた。
「衆議院のルールには従います」
この丸山氏の問題提起については、4000件以上もリツイートされる反響を呼び、様々な意見が寄せられている。
「実際に示して、国民の議員特権への反感を買うことに意味がある」「他の議員はもっと酷い使われ方をしているかも」「ほんと、文通費は見直してほしい」と理解を示す声のほか、「でもこれって私達の税金ですよね」「結局そのお金使って良い思いしてる」と指摘する向きもあった。
著名人らも反応しており、脳科学者の茂木健一郎さんは2月3日、「丸山穂高さんは、自爆しているようでいて、結果として構造的な問題を明らかにしていますね。アジャース」と支持するツイートをした。一方、タレントのフィフィさんは、「議員として制度を変える様に働きかける方法には疑問がある。『ホテルに泊まって応援』って血税ではなく自腹でした方がいい」と疑問を呈した。
丸山氏は4日、J-CASTニュースの取材に対し、税金を使うことへの批判については、次のように反論した。
「文通費は、議員の歳費と同じ口座に振り込まれており、これでは自費で支払うのと一緒でしょう。他の議員が使い道をオープンにしていませんので、それを変えようと思っています」
2020年3月には、自民党の山本朋広衆院議員が議員宿舎でなく都内のホテルに146泊していたことが問題視され、宿泊費を返納する意向だと報じられた。当時は防衛副大臣をしており、防衛省から費用が出ていたため、丸山氏は、「防衛省の中の話ですので、その件とは違うと思います。炎上や批判は覚悟していますが、衆議院のルールには従いますので、問題だとは考えていません」と話した。
議員宿舎はどうするのかについては、こう説明した。
「月額13.8万円という格安の宿舎なので、住み続けようと思っています。帝国ホテルの方は、コロナ対策として、事務作業のための仕事用にすることも考えています。住むかもしれませんので、使い方については、まだ決めていないです。いいようにやろうと考えています」
衆議院の広報課は4日、「個別議員の支出については、こちらで把握しているわけではないので、いい悪いは判断しておらず、お答えできかねます」と取材に答えた。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)
帝国ホテルのサービスアパートメントに、国会議員の文通費で長期滞在します。給与とは別に毎月100万円フリーハンドな議員特権「文通費」は、正式名称「文書通信交通滞在費」。滞在費として帝国ホテル泊まろうが公開もされず領収書もいらず。税金アジャースで、老舗ホテルへの応援も出来ちゃいますね。
— 丸山 穂高 (@maruyamahodaka) February 3, 2021