東京五輪・パラリンピック大会組織委員会の森喜朗会長は、自身の「女性」に対する発言をめぐり2021年2月4日に記者会見を開いた。
森会長は発言を謝罪・撤回するとしたものの、辞任については否定した。ただ、その後の質疑応答では女性記者に「マスク外し」を要求したり、「面白おかしくしたいから聞いてんだろ?」と怒り気味に返すなど、最終的には「悪態ぶり」が目立つ会見となった。
「さあ?あなたはどう思いますか?」
森氏は2月3日のJOC臨時評議員会で「女性がたくさん入っている理事会は時間がかかる」などと発言。これに対し、国内外で「女性蔑視」だとする批判が殺到した。森氏は4日14時から会見を開き、冒頭で「オリンピック・パラリンピックの精神に反する不適切な表現であったと認識いたしております。深く反省をしております。発言をいたしました件につきましては撤回をしたい。不愉快な思いをされた方にはお詫びを申し上げたい」と謝罪した。自身の辞任については否定した。
この後の質疑応答で、森氏の「悪態」が表出する。テレビ局の女性が森氏に「(会長職を)辞任をしなければならないと考えたことはあったか」と聞くと、森氏は「ちょっと僕はね、そのマスクをされているとよく聞き取れないので」と「マスク外し」を要求。女性は「失礼しました」と返し、改めて同じ質問を投げかけた。その後も別のテレビ局の女性がマイクの前に立つと「ちょっと悪い、取ってくれ。聞こえないんだよ」とマスクを取るジェスチャーを交え、再び「マスク外し」を要求した。
最後にラジオ局の男性が「いくつかうかがわせてください」と切り出すと、森氏は「一つにしてください」と要求。自身が組織委員会の会長をするのが適任なのかと問われると「さあ?あなたはどう思いますか?」と逆に質問し返した。男性は「私は適任じゃないと思うんですが」と主張すると、森氏は「そういう風に承っておきます」。その後も男性は質問をたたみかけたが、森氏は最終的に「面白おかしくしたいから聞いてんだろ?」と遮った。
会見を見ていたツイッターユーザーからは「これって謝罪会見か?」「何のための会見なの?」と森氏の態度にあきれる声が続出。会見終了後、日本のツイッター上では「逆ギレ会見」「日本の恥」などのワードがトレンド入りしている。