個人投資家が結託、巨大ファンドに反乱... 米市場を揺るがした「ゲームストップ騒動」を解説する

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「反乱」の真相は?専門家の見解

   一方、米ブルームバーグ通信(2月2日、日本語版)は「実はヘッジファンド同士の暗闘か――個人投資家が『絶好の口実』に」と題して、「個人投資家の買い注文の結果というよりも、ヘッジファンドを標的に別のヘッジファンドがショートスクイーズを仕掛けたように思える」という専門家の見方を伝えており、真相はやぶの中だ(ショートスクイーズとは、市場が空売りに傾いている時に大きく買いを仕掛けて、相場を高めに誘導しようとすること)。

   今回の経緯は、SNS上の「買おう」といった呼びかけが相場操縦になるかという新たな問題も提起している。証券会社やファンドが「談合」して売りなり、買いなり、同一行動をとれば違法行為になる。SNSという公開の場での個人の呼びかけに多数の投資家が応じて相場が動いたが、これが相場操縦になるか、またSNSでの「作戦会議」は「共謀」にあたるかなど、専門家の意見は分かれる。

   いずれにせよ、ゲームストップのように業績とかけ離れて買い上げられた「実態の裏付けを欠く株価」(証券筋)は長くは続かない。

   直近2月2日のゲームストップ株の終値は前日終値比135ドル(60%)安の90ドルと急落。ロイター通信(2月3日、日本語版)は「個人投資家の熱狂近く終息か」と題して「このようなゲームはこうした結果になる。しばらくはうまく行くが、そのうちうまく行かなくなる。うまく行かなくなると急反転する」との専門家のコメントを報じている。買い上げてファンドに一泡吹かせた個人投資家だが、高値づかみに終わることが往々にしてある。

   金融緩和により株価が実体経済とかけ離れたバブル懸念も指摘される中、今回の騒動が今後、市場全体にどのように影響するか注視していく必要がある。

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