子育て世代中心の乗務員グループが考案
それは、5~10年ぐらい前のことで、ある人が混み合った電車からベビーカーを先に下ろしたところ、子供がホーム上に滑り落ちてしまった。前に傾き過ぎたか、車輪がはまったかなどで、子供がベビーカーのシートベルトをしていなかったことも原因の可能性があるという。
ゆんさんは元々、車椅子介助の経験があり、降りる際には介助者からという考え方を持っていたので、ベビーカーで電車を利用するときも気を付けていたそうだ。ただ、保護者が先に降りれば車掌から見えやすいという点は、今回のポスターで初めて知ったという。
電車内が混雑していれば、ベビーカーを切り返したりするのも難しい可能性があるが、ゆんさんは、そのようなときはベビーカーを利用しないようにしているとも明かした。
京王電鉄の広報担当者は2月2日、今回のポスターについて、1月24日から井の頭線の明大前―吉祥寺両駅間で計15枚を貼ってあると取材に説明した。
「発案者は、井の頭線を担当している乗務員でつくるグループです。子育て世代が中心となっており、乗務改善の取り組みや提案などの活動をしています。ポスターは、お客さまが安全で快適に電車をご利用になるように考えたということです」
電車が混雑しているときなどは、ベビーカーの扱いも難しいことが考えられるが、担当者はこう呼びかける。
「ベビーカーをご利用になられるときは、ご本人と周囲の方の配慮と理解が必要です。お客さま同士がお互いに声かけをするなどして電車を利用してほしいと思っています」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)