「劇場版FGO」アニメ制作会社が下請法違反、公取が指導 「被害」の作画監督が実名告発「あまりにひどい状況」

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「本当辛いんですよ、この仕事で食っていくのは」

   これ以上耐えられず、プロデューサーに外部機関に相談すると伝えると、「勝手にせえよ」と返答があり、久高さんは20年2月、労基署に紹介された中小企業庁の「下請かけこみ寺」に相談した。公取委が調査に動き、翌21年1月25日にシグナル・エムディを指導した旨が書かれた通知書を受け取った。

   その時の心境を「私のような一介の個人事業主が告発しても指導は入るまいと半ば諦めていました。通知書を受け取った時は思わずウッときました。本当辛いんですよ、この仕事で食っていくのは」「(今回の件でアニメ業界の悪しき慣習が是正されると)大変嬉しいです。後輩や同輩たちに被害が及ばないようになってくれれば」と語る。

   今後の仕事への影響も考慮し、久高さんには匿名での取材を打診したが、「Aさん、Bさんだと記事の信ぴょう性に関わる」と実名を希望した。

   IGポートに27日、公取からの指導内容や、報酬の一部未払い・当該プロデューサーの言動について事実関係を問うと、「当社子会社である株式会社シグナル・エムディが、公正取引委員会より、令和3年1月19日付書面にて、文書による指導を受けたことは事実です。事実関係を確認の上、関係者への適切な対応を行うと共に、同社を含めたグループ全社において、改めてコンプライアンスを徹底し、法令等を遵守した健全な経営に努めて参ります」と答えるにとどめた。

(J-CASTニュース編集部 谷本陵)

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