別の専門団体も苦言「適切な措置を講じて」
これらの問題はあくまで英語の試験であるから、問題文の主張を正確に読み取って解答を選べば正解は可能である。しかしその過程で、間違った科学リテラシーを広めてしまわないか、という懸念がこのようにして専門家から表明されている。
唐木氏が共同代表を務める、食の安全に携わる有識者で構成された食品安全情報ネットワーク(FSIN)では、第6問に関する以上の要旨をまとめた見解を1月27日付けで大学入試センターに送付し、受験関係者に誤解を招きかねないとして
「この出題が過去問題の事例として、授業で活用されたり、受験参考書に掲載されることがないよう、適切な措置を講じていただきたい」
と公式サイト上で発表している。
大学入試センターはこの英語第6問の問題文について、「どのような資料に基づくかは機密保持の観点から回答を差し控えますが、複数の資料を参考にセンターの問題作成部会が作成したものです」と1月27日の取材に答えた。