日本ハム・西川遥輝がポスティング申請でのメジャー移籍を目指したが、実現しなかった。昨季は115試合出場で打率.306、5本塁打、42盗塁。盗塁王を獲得したソフトバンク・周東佑京に及ばなかったが、四球はリーグ最多の92。出塁率.430とリードオフマンとして申し分ない活躍だった。
なぜ、西川には好条件のオファーが届かなかったのだろうか。19年に西川のプレーを視察したメジャーのあるスカウトは、次のように分析する。
コロナ禍が移籍の逆風に
「日本屈指のリードオフマンであることは間違いない。ミート能力が高い上に選球眼もいいので、出塁率が高い。俊足も大きな魅力だ。ただ、外野の守備を考えるとあの肩では厳しい。メジャーではパワーヒッターでなければ、守備が大事な要素になってくる。新型コロナウイルスの影響で各球団の財政状況が厳しいことも逆風になってしまった部分がある」
野茂英雄がメジャー挑戦のパイオニアとして道を切り拓いたのが今から26年前の95年。それ以来、数多くの選手が海を渡った。
特に制球力と変化球の精度が高い投手は重宝されている。現役のメジャーリーガーを見ると、ダルビッシュ有、田中将大、前田健太が先発ローテーションで稼働している。
一方、「日本人野手」の成績を見ると、イチロー、松井秀喜と別格の2人をのぞけば、日本時代の成績と比較して物足りない数字に終わっている。