JRの電車を後ろから撮影していたところ、車掌が振り向いて「中指」を立てたとして、鉄道ファンがその写真や動画をツイッターに投稿し、物議を醸している。
JR東日本八王子支社は、事実関係を認め、不快な思いをさせたと謝罪した。車掌は、JRの聞き取り調査に対し、ある理由を挙げたという。
投稿者は、邪魔になるような行為はしていなかったと説明
この車掌は、電車の最後尾にある乗務員室から顔を出し、前方確認をしている。そして、カメラのシャッター音が響くと、突然後ろを振り向いて、白い手袋の中指を突き出し...。
この6秒ほどの動画は、鉄道ファンのじまさん(@jima_af)が2021年1月23日、ツイッターに投稿した。
東京都瑞穂町内のJR八高線・箱根ヶ崎駅でこの日20時30分ごろ、拝島発高麗川行きの下り電車をホーム上から撮ったものだ。車掌は、電車がホームから離れると、この行為を止めていた。当時は、雪が降っていた。
マナーが悪い一部撮り鉄の行動が度々話題になることもあってか、このツイート後、投稿者には、自身にも問題があったのではないかといった疑問や批判も相次いだ。これに対し、投稿者は、黄色い点字ブロックの内側で撮影しており、フラッシュを焚いたり傘を差したりしたこともなく、邪魔になるような行為はしていなかったと説明した。
この日、雪の影響で、引退に近く八高線から離脱したとされた209系の電車が現行のE233系に代わって走っていたと、別の鉄道ファンらがツイッターに写真などを投稿していた。しかし、投稿者がホームで撮影していたときは、ほとんど人がいなかったという。
JRの聞き取りに「自分が写り込むと思ってカッとなった」
投稿者のじまさんは1月25日、J-CASTニュースの取材に対し、車掌がなぜ中指を立てたのか理由はまったく推測できないと答えた。今回のことについては、「JRからは特にやり取りは頂いておりません」とした。
八王子支社の広報室は25日、車掌が中指を立てたことは事実だとJ-CASTニュースの取材に認め、こう話した。
「当該の社員に聞き取りを行ったところ、撮影を気にしていて、自分自身が写り込むと思ってカッとなってしまったと説明しました。本人は、自らの行為を反省して、『申し訳なかった』と言っています。こちらとしても、お客さまに不快な思いをさせてしまったことを深くお詫び申し上げます。こうした事態を重く受け止めており、当該の社員に対しては厳しく指導しています」
当時ホームでは、鉄道ファンら2人が黄色い点字ブロック付近で撮影していたというが、この2人に問題があったとは考えておらず、そのほか、撮り鉄らによる困った行動があったとも聞いていないとしている。
(J-CASTニュース編集部 野口博之)