潮目が変わったのは2005年の福知山線脱線事故
このようにJR西日本は民営化直後の攻勢により沿線住民の支持を集め、阪神・淡路大震災の早期復興により沿線の私鉄を一気に引き離した感がある。
我が家でもJR西日本の天下が続いていたが、潮目が変わったのは2005年に起きたJR福知山線脱線事故だった。福知山線の沿線住民ではないとはいえ、我が家も大きなショックを受けた。
JR好きだった祖母も阪急神戸線を使い始め「阪急も案外便利ね」と言うようになった。また筆者がJRを使わず山陽電車で行くと好奇な目で見ていた親戚も「JRで一番前の電車に乗ったらダメ!」と言い、山陽電車の利用に理解を示してくれた。
現在は事故のショックもなくなったが、芦屋駅における普通から新快速への同一ホーム同時乗り継ぎ廃止、昼トク切符廃止もあり、阪急神戸線を利用する機会が多くなっている。
(フリーライター 新田浩之)