オリジナル創作物に限定した同人誌即売会「COMITIA135(コミティア第135回)」は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となった。2021年1月19日、イベントを運営するコミティア実行委員会によって告知された。
新型コロナの影響で「発表の場」が失われることへの危機感
「COMITIA135」は、東京ビッグサイト青海展示棟(東京都江東区)で2月21日に開催予定だった。出展募集は2000サークルで、2019年開催時の半分以下。それでも約2400サークルの応募集があったという。コミティア実行委員会は、会場や自治体などによる感染症対策ガイドラインを参考に、開催に向けた準備を進めてきていた。
しかし年末年始に新型コロナウイルスの感染者数が急増したことや、開催予定の首都圏で緊急事態宣言が発令されたことなどを受けて、開催を断念した。新型コロナウイルス感染症拡大の影響で中止となるのは、3度目。20年には5月の第132回、9月の第133回が中止となっていた。「11月にやっとイベント(第134回)を再開できて喜んだのもつかの間」だった。
コミティア実行委員会は発表で、「この日に向けて新作を用意されていたサークルの皆さん、参加の準備をされていた方々に、深くお詫び申し上げます」と謝罪。そして「同人誌即売会」という発表の場が減ってしまうことに強い危機感を表明する。
「同人誌即売会とは『作品発表の場』です。そうした『発表の場』が定期的に開催され、維持されることで、多くの描き手の創作活動が長いスパンで支えられてきました。その機会が連続して失われることに強い危機感を持っています。
サークルの皆さんには、どうか描き続けながら、それぞれの場所で待っていて欲しい、としか今はお願いできませんが、スタッフ一同その日を信じて、次回の開催に向けて慎重に準備を進めて参ります」