串カツ田中、感染対策で思わぬ効果 ソース「漬け」→「かけ」変更で年37万リットルの廃棄削減

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   外食チェーン「串カツ田中」を運営する串カツ田中ホールディングスは、2021年1月15日に発表した決算説明資料の中で、新型コロナウイルス対策で串カツソースの提供方法を変えたところ、ソースの廃棄量が年間37万リットル削減できたことを伝えた。

   串カツ田中では20年6月から、ソースの提供方法を従来の「漬け方式」からボトル容器の「かけ方式」に変更していた。

  • 串カツ田中がソースの提供方法変更で廃棄量を大幅削減(串カツ田中公式サイトより)
    串カツ田中がソースの提供方法変更で廃棄量を大幅削減(串カツ田中公式サイトより)
  • 「漬け」→「かけ」で廃棄量大幅削減(串カツ田中HDの決算説明資料より)
    「漬け」→「かけ」で廃棄量大幅削減(串カツ田中HDの決算説明資料より)
  • 串カツ田中がソースの提供方法変更で廃棄量を大幅削減(串カツ田中公式サイトより)
  • 「漬け」→「かけ」で廃棄量大幅削減(串カツ田中HDの決算説明資料より)

「食品ロスの軽減にもつながる」

   串カツ田中は08年に東京・世田谷区に1号店を出店。その後、全国展開を重ね、19年にはグループ250店舗を突破、同年に東証一部上場も果たした。

   21年1月15日に発表された串カツ田中HDの20年11月期決算は、売上高が前年同期比で13%減となる87億600万円、最終損益が1億9900万円の赤字だった。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う客数の減少や休業・時短要請の影響を大きく受けた形だ。今回の緊急事態宣言では、感染拡大防止のため対象地域の全直営店を休業としている。

   一方で、決算説明資料にはこんな数字も。串カツ田中ではこれまで串カツソースを「漬け方式」で提供し、客の使用後は毎回廃棄していた。これを新型コロナ対策のため、6月12日から全店舗でソースをディスペンサーと呼ばれるボトル容器による「かけ方式」に変更。この結果、ソースの廃棄量を約70%、年間37万リットル削減できたとした。同社は資料の中で「食品ロスの軽減にもつながる」とポジティブな受け止め方を示している。

「これはすごい」「あれ毎回廃棄してたんか...」

   この情報を知ったツイッターユーザーからは「英断」「これはすごい」といった好意的な意見や「あれ毎回廃棄してたんか...」「逆に今まで捨てすぎ」と、もともとの「漬け方式」の廃棄量に驚く声が聞かれた。

   一方、串カツ田中といえば、串カツ定番の「ソースの二度漬け禁止」をルールとして掲げるなど、ソースの漬け方式にこだわってきたチェーンだ。6月に「漬け方式」から「かけ方式」に変えると発表した際も、同社は「とても大きな変更」とその思いを示していた。

   ツイッター上では「漬け」の醍醐味を忘れられないのか、「漬けんとおいしくないんよ」「あのドブ漬け感がいいのに」と、再び「漬け方式」へ戻すことを希望する声も一部から聞かれた。

   これからも「かけ」を継続するのか、コロナ禍が明けたら「漬け」に戻すのか。J-CASTニュースは18日、串カツ田中HDに見解を聞くため取材を申し込んだが、「今回はお見送りとさせていただきます」と断られてしまった。

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