立憲の「上顧客」が「ギャーギャー言えば...」
弁護士からも懸念の声があがっている。1月16日には、弁護士ら有志が「新型コロナ対策の法改正の方向性には自由と生活を脅かしかねない重大な問題がある」とする声明を発表。声明では、予防的措置について
「従来の緊急事態宣言でもできなかった、罰則つきで人々の活動を制限できる状態を、政府が国会の関与や期間の制限もなく自由に作れてしまう」
と指摘している。
この日開かれたオンライン会見の出席者からは、緊急事態宣言で、デモなどの集会を開くことが難しくなっている中で審議が進むことへの危惧や、安保法制や憲法の緊急事態条項に比べて議論が低調で、最大野党の立憲民主党から目立った声が上がらないことを指摘する声が出た。例えば倉持麟太郎弁護士は、支持団体の動きが活発でないことが一因だとの見方を披露した。
「批判的な見方だが、例えば安保法制の時とかに動いた『立憲デモクラシーの会』とか『市民連合』とか『(安全保障関連法に反対する)学者の会』みたいな人たちは、立憲民主党の『上顧客』。あの人たちがギャーギャー言えば、『この人たちがギャーギャー言っているんだから、自分たちもギャーギャー言わなきゃ』となると思うが、今回は、何となく両方とも反対しないというところで、緩やかな共謀状態になっているので、出足が鈍いのでは」
坂井学・官房副長官は1月18日午後の会見で、「予防的措置」改め「まん延防止等重点措置」の検討状況について、
「現在、与党において法案をご審議いただいているところで、まだ法制作業の途中だ。現時点で法案内容の詳細について、ここで政府の立場でお答えすることは差し控えたい。政府としては、特措法と感染症法は相互に連係しているので、合わせて検討を急ぎ、与野党のご意見もうかがいながら、改正法案を通常国会のできるだけ早い段階で提出したい」
などと述べるにとどめた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)