広告機構AD FOR GOODは2021年1月18日、SNS誹謗中傷を止めるためのメッセージ広告「#この指とめよう」を東京都渋谷区に掲出した。掲出費用はクラウドファンディング上で集められており、多数の著名人が賛同していた。
この企画を主催した小竹海広(おだけみひろ)さんは、J-CASTニュースの取材に対し、「感謝の気持ちでいっぱいです」と今の心境を語る。
屋外広告を出すことに迷いもあった
AD FOR GOODは、「CAMPFIRE」(東京都渋谷区)と「The Breakthrough Company GO(以下GO)」(東京都港区)の2社による、社会課題を解決するための広告を掲出する非営利プロジェクトだ。この第一弾として、GOでコピーライターを務める小竹さんは、「#この指とめよう」を合言葉に、SNS誹謗中傷を止めるための啓発広告を制作した。
広告掲出費用は20年10月28日から約1か月間、CAMPFIREのクラウドファンディングで集められた。このプロジェクトには、脳科学者の茂木健一郎さんや、漫画「ちはやふる」作者の末次由紀さん、参議院議員の蓮舫さんなど多くの著名人が賛同している。SNSでも拡散され、企業や個人からの支援で321万6386円が集まった。
そうして出来上がった広告が21年1月18日、渋谷スクランブル交差点近くのMAGNET by SHIBUYA109 ビッグボードに掲出された。
J-CASTニュースの取材に対し小竹さんは、「緊急事態宣言の発令もあり、屋外広告というメディアで啓発広告を行うことに迷いはありました」と話す。
「ですが一方で、コロナ禍で誹謗中傷は加速するという懸念もありました。 私たちが独自でマーケティングツールを使って調査したところ、 実際に2019年は2020年の1.25倍、誹謗中傷をする人がユニークでいることがわかりました。
そのためコロナ第3波が起きている2021年の今、 アクションを起こすことが大切だと考えて実施に踏み切っています」
そのうえで、 屋外の交通量が減る分SNS上での拡散などに協力してほしいと訴えた。