井上尚弥「2021年」期待のカード 米専門誌はカシメロ戦、専門家が期待するのは...

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   ボクシングのWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)の「2021年」に注目が集まっている。井上は主要4団体の王座統一を目指しており、WBC、WBO王座獲得がターゲットになる。

   新型コロナウイルスの影響で昨2020年はわずか1試合のみとなったが、今年はファンが望むビッグマッチは実現するのか。そしてその相手は...。J-CASTニュース編集部は協栄ジムの金平桂一郎会長(55)に取材し話を聞いた。

  • 井上尚弥
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IBF指名試合を視野にいれつつ王座統一目指す

   昨年、井上がリングに上がったのは、10月に行ったジェーソン・モロニー(オーストラリア)との一戦のみだった。当初は4月にWBO世界バンタム級王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン)と王座統一戦が予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で延期となり、その後、両陣営の交渉がまとまらず、カシメロとの王座統一戦はいったん白紙となった。

   井上の次戦に関しては、自身が保持するIBF王座の指名試合が有力視されており、井上が所属する大橋ジムの大橋秀行会長も指名試合の方向性を示唆している。次戦がIBF王座の指名試合となれば、同級1位マイケル・ダスマリナス(フィリピン)が相手となる。

   複数の海外専門メディアのパウンド・フォー・パウンド(PFP)ランキングで上位に入る「モンスター」。米国の権威ある専門誌「ザ・リング」は、2021年にファンが期待する試合として11カードを選出し、そのなかのひとつに「井上VSカシメロ戦」が選ばれた。米国のボクシングファンはカシメロとの王座統一戦に期待しているようだ。

「カシメロ選手は攻撃力を磨いてくるでしょう」

   カシメロは以前から自身のSNSなどで井上を挑発し対戦をアピールしてきた。カシメロは昨年9月にデューク・ミカ(ガーナ)を3回TKOで下し、その強打を存分に見せつけた。井上との王座統一戦が実現すれば、これまでの経緯から盛り上がることは必至だが、実際、拳を合わせた場合、どのような展開になるのだろうか。

   金平会長は21年1月中旬、井上VSカシメロ戦が実現したと想定し、試合展開を次のように予想した。

「カシメロ選手は攻撃力を磨いてくるでしょう。井上選手に対しては中途半端な付け焼刃は通用しませんから。カシメロ選手は力強くパンチを振ってくるのでそこは脅威になるが穴も多い。井上選手は十分に分かっていると思う。今年のどこかのタイミングで対戦するだろうと思っているだろうし、対策は万全だと思います。井上選手にとってカシメロ選手はばっちりとかみ合うタイプだと思います。ここ最近の両者の試合を見ましたが、以前よりも力の差が開いているように感じました。一瞬の油断がない限り井上選手に負ける要素はないと思います」

「リゴンドー選手は井上選手にとってやりにくい選手」

   米国のボクシングファンは井上VSカシメロ戦に期待を寄せるが、金平会長はWBA世界バンタム級正規王者ギレルモ・リゴンドー(キューバ)と井上の対戦を見たいという。金平会長はその理由について言及した。

「現在のバンタム級のなかで井上選手は頭一つ、二つ抜けている。マラソンでいえば独走状態ですね。そのなかで私が見たいと思うのがリゴンドー選手との試合です。リゴンドー選手は年齢的なものもあり全体的に衰えが見えますが井上選手にとってやりにくい選手だと思います。独特のやりにくさのあるリゴンドー選手を井上選手どのように攻略するのか興味があります」
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