コロナ禍の中、地域によって開催と中止の判断が割れるなど混乱の中の開催された2021年の成人式。そんな中でも、SNS上では著名人たちからの祝福メッセージが続々と発せられた。
元HKT48の指原莉乃さん(28)や女優の石田ゆり子さん(51)といった「成人式の先輩」からの、式が中止になったことに対するフォローの言葉が盛り込まれたメッセージや、水泳の池江璃花子選手(20)やフィギュアスケートの坂本花織選手(20)といった、成人式の当事者たちからの晴れ着姿を添えた投稿など、今年も多くの著名人の投稿がネットユーザーの注目を集めた。
その一方で、例年に見られない動きも見られる。それは、自身の過去の成人式の晴れ着姿を写した写真をアップしつつ、新成人を祝福する著名人に対するネットユーザーの反応だ。
「わざわざ載せる必要ない気がする」
インスタグラムが流行し始めた2015年頃から、ネット上では著名人たちによる「過去の成人式写真」の投稿が珍しくなくなった。
これらの投稿は、すでに成人式を経験済みの著名人が、それ以前の年に行われた自らが出席した成人式に晴れ着姿で出席した際の様子を写した写真に、当該の年の新成人を祝福するメッセージを添えてアップするもの。これらの投稿にはその都度、ファンから絶賛の声が寄せられるなどしてきた。
2021年においてもこの傾向は続いており、成人の日となる1月11日には、モデルの鈴木えみさん(35)、元野球選手の片岡安祐美(34)さん、元AKB48の板野友美さん(29)、元乃木坂46で現在はテレビ朝日の斎藤ちはるアナウンサー(23)といった著名人たちが、過去の成人式写真をアップしつつ新成人を祝福。これに対してインスタグラムのコメント欄では絶賛の声が上がっているのだが、いざインスタグラムの外に出てみると、これら、「過去の成人式写真」をアップする著名人に対して、その行為に疑問を投げかけるツイートが散見されるのだ。
その多くは「芸能人がSNSで自分の成人式の写真をアップしてるけど、今年は成人式自粛してる子達がたくさんいるんだから、わざわざ載せる必要ない気がするんだよね...」といった、著名人たちの過去の成人式写真のアップは配慮が足りないと意見するものだ。
確かに、2021年は新型コロナウイルスの流行によって多数の成人式が中止になっていることを考えれば、そのような主張が出てくるのは、ある意味、必然と言えるだろう。実際、他にも「成人式が中止で新成人たちが悔しい思いをしてる中、自分の成人式の時の写真を載せている芸能人。馬鹿なの?当事者の気持ち考えろよ」といったツイートも見受けられるほどだ。
ただ、そのような声は確かに上がっているものの、ツイッター上には「芸能人の祝福ツイート見て感極まってる」といった、著名人による過去の成人式写真のアップは全く問題ないとする声も続々。そして、例年通り、これらの投稿に対しては例年通り絶賛の声がコメント欄に殺到していることも、これまた紛れもない事実なのだ。加えて、前述の著名人の中では斎藤アナや板野さんが、成人式が中止になった新成人に対して配慮を示す文言をメッセージに盛り込んでいるという事実もある以上、やはり、過去の成人式写真のアップは何ら問題ないのではないだろうか。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)