地方銀行99行のサバイバル 菅首相肝煎り「再編」、勢いづくSBI・りそな、対する当事者らは...

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業務提携でしのぐ地銀

   とはいえ、地銀経営が追い込まれていることは間違いない。こうした事態に、生き残りをかけて、業務提携に活路を見出そうとする地銀は少なくない。

   2015年、千葉や第四北越(新潟県)、中国(岡山県)、伊予(愛媛県)、東邦(福島県)、北洋(北海道)、武蔵野(埼玉県)、滋賀、琉球(沖縄県)が参加する「TSUBASAアライアンス」が誕生。20年11月には、群馬銀行がこれに合流した。

   18年には、池田泉州(大阪府)、きらぼし(東京都)、山陰合同(島根県)、千葉興業、筑波(茨城県)、福井などが「フィンクロス・パートナーシップ」を立ち上げ。横浜銀行と千葉銀行が19年に、「千葉・横浜パートナーシップ」を結んでいる。昨年10月には、静岡銀行と山梨中央銀行が「静岡・山梨アライアンス」を発足した。

   台風の目は、SBIホールディングス(HD)だ。昨年10月、群馬県の東和銀行がSBIHDと包括業務提携を結んだ。コロナ禍で業績が落ち込んだ取引先企業の経営を支援するため、共同でファンドを組成した。11月には、きらやか銀行(山形県)と仙台銀行(宮城県)を傘下に置く、じもとホールディングス(仙台市)が資本業務提携を結ぶと発表。きらやか銀行と仙台銀行の収益力強化と企業価値の向上に取り組む。

   SBIHDは地銀との連携を強化して「第4のメガバンクを目指す」ことを標榜している。すでに島根銀行や福島銀行などに出資しているが、参加している地銀の多くは、地銀協に加盟する地銀に比べて、経営基盤が脆弱な第二地銀が中心だ。

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