国民民主が提案する「日本版PPP」って...?
21年1月5日に開かれた「政府・与野党連絡協議会」で、野党側は、政府がこれから提出する特措法改正案の議論に入るにあたって(1)緊急事態宣言の対象を飲食店に限るエビデンスを示す(2)強制的な手段をとる場合には十分な補償を行う(3)無症状の人を含めて感染状況を正確に把握する、ことを前提にした上で、野党案の内容を政府案に取り入れることを求めた。
国民はこれに加えて、現金給付と所得税還付を組み合わせて10万円(低所得者は20万円)を追加給付したり、期限が2月に迫っている「雇用調整助成金」の特例措置や、持続化給付金と家賃支援給付金の申請期限(1月15日)を延長したりすることを申し入れている。
国民は、これまでになかった提案として、米国の経済対策の目玉だとされる「中小企業救済プログラム」(Paycheck Protection Program =PPP)の日本版の創設も訴えている。政府が企業に資金を貸し付け、そのうち人件費や健康保険料や家賃の返済を免除するため、実質的には借入額の大半が企業に給付される仕組みだ。国民が提出した資料では、「日本版PPP」の概要について
「中小企業に人件費を含む経費を融資し(上限1社10億円)、一定期間雇用を維持する場合は返済免除。『緊急小口資金』の中小企業版」
と説明されている。
特措法をめぐる与野党の論戦は、給付金の規模が焦点になりそうだ。立憲の枝野幸男代表は1月5日の年頭会見で、
「とにかく補償を十分に行うこと。これが何よりも重要なポイント」
「補償の水準というものが、一番の争点だと思っている」
などと強調。規模については
「事業の継続を可能にする、少なくとも最低限以上のものが補償されなければならない」
と述べた。
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)