晩婚化や少子化、「女性が原因」にされがちだけど
―― 働いていてお金に困っていないこともありますが、なぜ「負け犬」になってしまうと考えられますか?
酒井: 昔は、日本はほとんどお見合い結婚だったわけですが、恋愛結婚が増えたことによって、誰もが自分の責任で相手を見つけて結婚しなくてはならなくなってきました。恋愛結婚に辿り着くことができなくても、その後にお見合いというセーフティネットが用意されていないと、結婚しないままで生きる人が増えるわけです。何歳までに結婚するのが普通、といった意識も薄くなってきましたし、無理して結婚しなくても、という人が増えるのではないでしょうか。
―― 高度成長期を経験して経済的に恵まれて大事に育てられてきたため、異性に対しても、ブランドなどのモノを見るのと同じ目を持って接してしまう、ぜいたく病みたいな側面はあるのでしょうか?働いていると、男性への欠点なども見えてきて、アラ探しをするようになり、理想が高くなってしまうのですか?
酒井: そのような一面もあるのかもしれませんが、それよりも、高い学歴、キャリア、経済力を持つ女性達が男性から選ばれにくいというところがあるように思いますね。晩婚化や少子化の原因を女性側に持ってこられがちですが、さらに根本的な問題は男性と共に考えなくてはならないように思います。