駒澤大、残り2キロで大逆転 13年ぶりVは大八木監督の執念のゲキ

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   駒澤大学陸上競技部が第97回箱根駅伝(2021年1月2日〜3日開催)で13年ぶりの総合優勝を果たした。大八木弘明監督(62)が大会を通して飛ばした「檄」や、ゴール前の大逆転劇がツイッター上などで話題となった。

  • 画像は駒澤大学の公式ツイッターから
    画像は駒澤大学の公式ツイッターから
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「やったよお前、男だ!」

   大八木監督は1995年に陸上競技部のコーチに就任し、04年からは監督を務めている。箱根駅伝では第76回(00年)、第84回(08年)、そして今回と、チームを総合優勝に3度導いている。一方で2009年以降では総合2位を4回経験しながらも、優勝からは長らく遠ざかっていた。

   今大会も滑り出しは芳しくなく、1区は総合15位だった。しかしそこでチームを盛り上げたのは、選手に対し毎回力強い「檄」を投げかけることで知られる大八木監督だ。2区ではエースの田澤廉(2年)選手に対して運営管理車から「行けよ!最後だぞ!」などと呼びかけ、一気に8位へと押し上げた。

   その後、4区で2位、5区で3位として往路を終え復路に望みを託した。3日の復路もスタートは絶好調。往路終了時には2位の東洋大と2分14秒差あったものの、6区は区間賞で2位に上がり、先頭の創価大とのタイム差は1分8秒(6区)にまで縮めた、ところが7区からその差は縮まるどころか、1分51秒に広がり、8区は1分29秒と少し迫ったものの、9区で3分19秒と大きく開き、逆転は不可能かと思われた。

   そんな中でも、監督の「檄」は続いた。3分19秒差でスタートした10区では、石川拓慎選手(3年)に対して「(名文句とされる)男だろ!」との声をかけたと実況アナウンサーも伝えている。

   監督の声に応えるかのように、石川選手は区間賞の走りを見せ、残り約2キロ地点で創価大の小野寺勇樹選手(3年)の背後に迫ると、一気に抜き去った。そして約1キロを残すところで、大八木監督は「やったね!やったよお前、男だ!」と車内から嬉しげに褒め称えた。石川選手は右手を上げて賞賛に答え、そのままゴールテープを切った。

   この首位交代劇について、解説の渡辺康幸氏は「大八木監督の執念じゃないですかね。勝ちに対する執念だと思います」とコメントしている。

「自分にちょっと甘えてたところがあった」

   13年ぶりの総合優勝。大会後のインタビューで選手への指導方法について聞かれると、大八木監督は

「優勝から遠ざかっている時に、自分にちょっと甘えてたところがあったりですね。年齢もだんだんきましたし、体力がついてなかったんで、選手たちを見るところが少し甘かったところも変えて。今年から朝練習から自転車でついて行ったりですね、いろんな中で本気さを選手たちに見せていって。あと子どもたちの話を聞いてたり、いろんな中で会話をうまくやれるようにしましたね」

と明かした。

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