「本当に和解したかったと思っています」
世界ヘビー級王座獲得を目指し日本を飛び出してから22年の年月が経った。喧嘩別れのような形で袂を分かつことになった渡辺会長は2020年8月にこの世を去った。82歳だった。西島氏は「本当に和解したかったと思っています」と声を詰まらせ、こう続けた。
「あの時はアメリカに行くかどうか本当に迷いました。今でも正直、あの時あれで良かったのかと思う時がある。渡辺会長ともっと話し合うべきだったのではと。当時、会長と話し合う機会は何度かあったのですが...。あの時は強引に行くしかなかった。ただ、あれで本当に良かったのか。今でも思いますね」
西島氏は現在、東京・西新宿にある格闘技ジム「ヒデズ・キック」でトレーナーとして指導にあたるかたわら、千葉県松戸市にあるスポーツバーを経営しているという。また、タレントでマネジャーのアンナさんのサポートもあり数カ月に一度のペースで格闘技イベントに参加し、エキシビションマッチのリングに上がっている。
西島氏の憧れだった元ヘビー級統一王者マイク・タイソン氏は、2020年11月29日にエキシビションマッチのリングに上がり、ロイ・ジョーンズJr氏とグローブを交えた。現役にこだわりをみせる西島氏の目に54歳のタイソン氏はどのように映ったのだろうか。