「ゆく年くる年」参拝客にロボットが 「こんなところで未来を感じるとは」

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   年末年始恒例の長寿番組「ゆく年くる年」(NHK総合)で見られた一幕に驚きの声が広がった。

   鳥取県にある神社から中継をつないだ2020〜21年の放送。雪が降りしきる中、アナウンサーが参拝客としてインタビューした相手は、なんと「ロボット」だったのだ。

  • オリィ研究所の分身ロボット「OriHime」(ニュースリリースより)
    オリィ研究所の分身ロボット「OriHime」(ニュースリリースより)
  • オリィ研究所の分身ロボット「OriHime」(ニュースリリースより)

ロボット2体を「本物の夫婦」としてインタビュー

   「ゆく年くる年」は1955年に放送開始。12月31日23時45分から翌年1月1日の0時15分まで全国の寺社を生放送でつなぎ、年越しを祝う番組だ。直前の時間まで放送される「NHK紅白歌合戦」と並び、長らく年の瀬の風物詩として定着している。

   20〜21年の放送では、7月に豪雨被害を受けた熊本・人吉市にある青井阿蘇神社からの中継で「年越し」を迎えた。その直前には、雪の降りしきる鳥取市・白兎神社からNHK鳥取放送局の原田裕和アナウンサーが中継。そこで参拝客として登場したのは、人ではなく「ロボット」だった。

   ロボットは遠隔操作で「自分の声」を届けることができる、という機能を持っている。今回登場した2体のロボットは、共に病気を患い外出が難しい夫婦から「参拝」を託された、というものだった。原田アナは「ロボットを通して2人は久々に再会することができました」と、参拝を託された男女が抱える2体のロボットをそれぞれ「本物の夫婦」とみなした上でマイクを向け、2人で外出が実現できたことへの思いを聞いていた。

   番組内では紹介されなかったが、ロボットの名前はオリィ研究所(東京都)が手がける「OriHime」だとみられる。「OriHime」は外出困難な人に向けた「分身ロボット」として使われるほか、コロナ対策で非接触型の受付ロボットとしても活用されている。

   参拝客として「ロボット」が登場したことを受け、ツイッター上の視聴者からは、

「ゆく年くる年に遠隔操作ロボットが出てくる時代に・・・!」
「こんなところで未来を感じるとは思わなかった」

   と驚きの声が広がった。

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