2020年10月に欅坂46から改名した櫻坂46は、1stシングル「Nobody's fault」でリスタートを切った。同シングルはTYPEA・B・C・Dと通常版があり、「Nobody's fault」の他に「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」(全タイプ収録)と「Buddies」(TYPE-D収録)でMVが作られているが、改名後初めて広く世に出たこの3曲のインパクトは大きかった。
再生回数は「なぜ恋」がトップ
11月~12月の民放各局の音楽番組で、櫻坂46は3曲全てを披露している。内訳をみてみると、「ベストアーティスト2020」(日本テレビ系・11月25日)「2020FNS歌謡祭」(フジテレビ系・12月9日)「MステウルトラSUPER LIVE2020」(テレビ朝日系・12月25日)で「Nobody's fault」、「CDTVライブ!ライブ!クリスマススペシャル」(TBS系・12月21日)で「なぜ 恋をしてこなかったんだろう?」、「バズリズム02」(日本テレビ系・12月18日)で「Buddies」が放送された。
表題曲は「Nobody's fault」で放映される機会も一番多いが、ファンへのインパクトは「なぜ、恋をしてこなかったんだろう?」「Buddies」も劣っていない。特に欅坂46時代のカラーを打破したような「なぜ、恋をしてこなかったんだろう?」が注目に値する。ワイヤーを生かしたスペクタキュラーな振付と、欅坂時代のクールさと対照的な恋心を率直に描いた歌詞がキャッチーだ。
YouTubeでのMV再生回数も「なぜ 恋をしてこなかったんだろう?」がトップを走っている。12月28日時点で「なぜ 恋をしてこなかったんだろう?」470万回、「Nobody's fault」395万回、「Buddies」185万回になっている。コメント欄でも、「これは表題超えのやつ!」「紅白はこっちにしてくんねーかな?なんか生まれ変わった感出すならこっちのほうがよくね?」「櫻坂46としてのPVを見たらこの子達が爆発しててびっくりした。欅時代に培ったスキルと櫻坂への気合が凄いなあ」などの賞賛も見受けられる。
辛いニュース相次いだ2020年前半
センターには「Nobody's fault」で森田ひかるさん、「なぜ 恋をして来なかったんだろう?」で藤吉夏鈴さん、「Buddies」で最年少の山﨑天さんが起用きれた。3人とも2018年加入、まだ3年目の2期生だ。
欅坂時代は2015年のデビュー以来、8枚のシングルで全て平手友梨奈さんがセンターだったが、平手さんは20年1月に突然の脱退、以後も改名までに5人が卒業し、OGのスキャンダルも相次いだ。コロナの影響でイベントはストップし、10月12・13日に代々木第一体育館で欅坂としてのラストライブを開催、12月8日に東京国際フォーラムで櫻坂46としてのデビューカウントダウンライブをようやく開催できた(いずれも無観客)。
10月の改名までファンにとっては耐え難いニュースが続いていたが、そこに公開された3曲は、途切れかけていたファンとメンバーの信頼関係を取り戻した、といえるだろうか。明るいカラーの曲と新世代の抜擢もファンの共感を呼びやすい構図で、「エース一強」だった欅坂時代とは違うスタイルで2021年以降のアイドル界での生き残りを賭けようとしている。
(J-CASTニュース編集部 大宮高史)