コミケのない年の瀬、秋葉原は今 同人ショップは、飲食店は...

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平穏に見える街並みの裏で

   アキバの経済についてもこのスタッフ曰く「表向きはよくても内部はヤバいでしょうね」と推測する。

「店を開けていれば当然固定費はかかります。うちもスタッフを減らし人件費を削り、また持続化給付金と書店業以外の収入があるので続けていられます。給付金のおかげで来年初めまでは持たせられている店舗が多いと思いますよ。来年の2月~3月頃で1年になりますから、その時期になると業態問わず持たなくなって閉める店が増えてくるかもしれません」

   持続化給付金については政府は現時点では21年1月で申請を打ち切る予定である。自粛ムードが解けないようなら、1年を耐えてきた店舗にはさらに厳しい局面になるかもしれない。

「2000年代中盤に秋葉原駅周辺の再開発が大きく進み、また『電車男』ブームなどもあって、90年代までの『電子工作の街』から『オタクの街』に変わったのが一番大きかったと思います。昭和の頃は小さな電気店が集まる場所で、それが電子工作→オタクカルチャーと、街のカラーは変わってきたようです」

   秋葉原の街の変化を、そう振り返るしげのさん。その秋葉原の活気を担ってきたオタク層もイベントがなくなり、顔を合わせる機会が著しく減ったことで活動のモチベーションが低下している。「定期的に顔を合わせて挨拶して、というリアルで会える場(イベント)が1年無かったのはきついですね。飢えてます」ともしげのさんは話す。一見穏やかに見える秋葉原の年越しだが、コロナを耐え忍ぶ戦いは続いている。

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