「キャリア、厚み、引き出し、どれをとっても...」
井岡、田中両者のボクシングキャリアをみてみると、ともにボクシングエリートコースを歩んできた。井岡は高校、大学(中退)でアマチュアのリングに立ち数々のタイトルを手にし、プロではミニマム級、ライトフライ級、フライ級、スーパーフライ級を制した。田中もまた高校時代に主要タイトルを獲得しており、プロに転向後はミニマム級、ライトフライ級、フライ級の3階級を制覇している。
金平会長は勝負の行方について「ボクシングのキャリア、厚み、引き出し、どれをとっても井岡選手が上であろうと思います」と前置きした上で、こう続けた。
「田中選手はこのような井岡選手の実力を知ったうえでいくのだから、変な小細工をすればやられてしまう。戦略に関してひとつ味付けというか、工夫をして勝機を見出すのではと思っています。奇襲を試みるとか、あえて序盤を見ていくかなどですね。私は序盤から田中選手が攻撃すれば、田中選手の後半KO勝ちだと予想します。判定で勝てないとは思いませんが、可能性的にはKO勝利よりは低くなるでしょう」