瑛人、YOASOBI、NiziU...そして新聞記者も? 音声メディアが生む「ネクストヒーロー」【歳末ネットメディア時評】

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参入障壁が下がるほど、コンテンツ力が問われる

   SNS的な音声配信サービスも増えてきた。Voicy、Radiotalk、REC.、Spoon、stand.fm......。知名度が高くない個人でも、パーソナリティーやDJとして発信できるプラットフォームが群雄割拠し、ユーザーの収益化も進みつつある。

   10年以上前からポッドキャストは存在したし、「ねとらじ」のようなライブ配信もあったが、RSS生成やポート設定などの準備を考えると、気軽に始められる雰囲気ではなかった。それがいまでは、スマートフォン1台あれば、録音から編集、配信までできる。参入障壁が下がれば下がるほど、どう差別化するかがカギを握る。強いコンテンツ力を持っている発信者は、そのぶん下駄を履けるのだ。

   ちょっと前、メディア界隈で「朝日新聞ポッドキャスト」が話題になった。その顛末は、J-CASTニュースでも「メディアがだんまりをきめこんでいる間に、読者は、その他の場所で真実に『近いもの』を感じとっている」(12月5日配信)と題して取り上げているので割愛するが、背景にあるのは「紙面メインでの発信に対する危機感」であろう。

   以前から朝日新聞社は、スマホ・スマートスピーカー向けの「朝日新聞アルキキ」(16年4月開始)を行っている。こちらは、記事をそのまま「新聞の読み上げに最適化した最新の音声合成技術」を使用して、音声コンテンツに置き換えるもの。そこに加えて、記者みずからの声、つまり感情ある言葉で語る「朝日新聞ポッドキャスト」を始めたということは、「記者の発信力」に可能性を認めているはずだ。ここから新たな人気者が生まれる可能性も多分にある。

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