「長年私に仕えてくれたのは事実でございますので、訴えるという考え方はございません」
安倍氏の答弁はきわめて歯切れの悪いものだった。安倍氏の首相在任中の様々な経費については、安倍氏が口座から下ろしたお金をプールし、そこから秘書が支出していたことを説明した上で、刑事告訴の可能性を否定した。
「今までも間違いがなかったわけでございまして、今、結果としてこうなったことにつきまして、当該の責任者も大変責任を痛感しておりまして、昨日辞職をしたところでございますが、そうしたことで訴えるという考え方は、長年私に仕えてくれたのは事実でございますので、訴えるという考え方はございません。そもそも私自身が、それは一番最初にしっかりと気づいて指摘するべきだった」
黒岩氏にとっては、この答弁で安倍氏の関与が透けて見えた様子で、追及を強めたい考えだ。
「告訴しない。できるわけないですよ!だってね、本来ね、総理がおっしゃることが正しいんだったら、700万ものお金を勝手に使われた秘書ですよ?そんなもの憤り以外ない。しかも、これだけさらし者になっている。そこで本来は告訴するのが当然だと思いますが、しないということは、やっぱり独断でこんなことは秘書にこんなことは任せていなかったことが、私は証拠だと思いますよ」