ボクシングのWBO世界バンタム級王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン)が、WBA世界バンタム級レギュラー王者ギレルモ・リゴンドー(キューバ)の対戦アピールに応えた。フィリピンメディア「Rappler」が2020年12月24日、報じたものでカシメロは自身のSNSを通じてリゴンドーとの対戦に前向きな姿勢を見せた。
「お互いの顔を壊すだけだ」
複数の海外メディアが12月24日にリゴンドーのコメント付きで来春にカシメロVSリゴンドー戦が行われる可能性について報じた。記事のなかでリゴンドーは「カシメロのベルトがほしい」とアピール。この報道を受ける形でカシメロは自身のフェイスブックでリゴンドー戦について言及している。
「Rappler」は「カシメロはタイトル統一のためのリゴンドーの挑戦を受ける」とのタイトルで記事を掲載。「Rappler」によると、カシメロは12月24日に自身のフェイスブックにコメントを投稿し、「さあ行こう。走るのではない。お互いの顔を壊すだけだ」とリゴンドーに応えたという。
また、記事のなかではカシメロがWBA、IBF世界バンタム級王者・井上尚弥(大橋)との対戦を望みながらも実現に至らなかった経緯について言及。米国で井上をプロモートするトップランク社のボブ・アラム氏が、カシメロと井上の対戦を実現させるには無観客では不可能であると判断し、カシメロの声は無視されたとしている。
カシメロの要求は現実的では...
カシメロが保持するWBO王座は、井上が4団体統一を目指す上で欠かせないタイトル。ただ、カシメロは井上との統一戦でビッグマネーを求めており、新型コロナウイルスの影響で世界的に無観客試合が続き、チケット収入が見込めないためカシメロの要求は今のところ現実的ではない。
井上の次戦に関してはIBF王座の指名試合の可能性があり、現時点では不透明だ。また、WBC王座は、正規王者ノルディーヌ・ウバーリ(フランス)が新型コロナウイルスの陽性反応を示し休養王者となり、レイマート・ガバリョ(フィリピン)が暫定王者に君臨。WBCは王者が2人存在しており、来年にも王座統一戦が行われる見通しだ。