ボクシングのWBA世界バンタム級レギュラー王者ギレルモ・リゴンドー(キューバ)が、WBO世界バンタム級王者ジョンリル・カシメロ(フィリピン)との対戦を猛アピールした。「el Nuevo Herald」(WEB版)が2020年12月23日、報じたもので、来春の対戦が浮上しているカシメロ戦に向けて意気込みを語っている。
「世界タイトルを統一したいという私の願いに...」
リゴンドーは今年2月にWBA世界バンタム級レギュラー王座決定戦でリボリオ・ソリス(ベネズエラ)に判定で勝利し王座を獲得。WBA同級スーパー王者でIBF同級王者・井上尚弥(大橋)と対戦するためにスーパーバンタム級から階級をひとつ下げたというリゴンドーは、これまでも井上との対戦を熱望し続けてきた。
世界主要4団体の王座統一を目指す井上にとって、同団体のレギュラー王者と対戦する可能性は低く、リゴンドーのアピールは空回りしていた。そこで浮上したのがカシメロとの対戦だ。複数の海外専門メディアが、リゴンドーVSカシメロ戦が来春に計画されていると報じており、実現に向けて動いているようだ。
「el Nuevo Herald」のインタビューに対してリゴンドーは「カシメロのベルトがほしい。カシメロとの試合は、世界タイトルを統一したいという私の願いにぴったり合う。私はWBAのタイトルを持っており、カシメロはWBOのタイトルを持っている。だから私はカシメロを乗り越えベルトを取り、チャンピオンに勝ち続ける」と語っている。
「ゴングが鳴れば適応する方法を知っている」
また、リゴンドーはカシメロ戦における技術的ポイントを問われると「それは12ラウンドが終われば分かる。カシメロはベテランでチャンピオンとして尊敬しているが、私は誰に対しても何かを持っている。ライバルが誰であれ、ゴングが鳴れば適応する方法を知っている」と自信をのぞかせた。
リゴンドー陣営にとっては、井上との王座統一戦の望みが薄いなか、WBO王座を獲得して井上の「挑戦者」として名乗りを上げたいところだ。世界バンタム級の「主役」である井上の次戦はIBF王座の指名試合の可能性があるものの正式決定に至っていない。また、井上が狙うWBC王座は、暫定王座決定戦の判定が波紋を広げ、再戦の可能性もあり今後は不透明な状況にある。