大みそかに放送される「第71回NHK紅白歌合戦」に音楽ユニット「YOASOBI」が出場すると、2020年12月23日早朝に「スポーツニッポン」がスクープした。23日午前には、NHKからも公式発表が。「追加発表」というサプライズだが、ただそれをめぐる展開に、多少違和感の声も上がっている。
「出たいね~!」と笑顔で声を揃えていたAyaseさんとikuraさん
というのもスポニチは記事で番組関係者の話として、「番組制作チームは先月16日の出場歌手発表以降もラブコールを送り続け『テレビ経験のない2人を関係者を通じて粘り強く説得した』」と、YOASOBIのメンバーであるAyaseさん(26)とikuraさん(20)を出演の方向に翻意させるのに時間を要したことを匂わせる論調で報じているが、この箇所に対し、2人のファンから、「『嵐にしやがれ』で2人とも『出たい』って」言ってたのに『粘り強く説得』っておかしいよね」といった疑問の声がネット上に上がっているのだ。
9月26日、Ayaseさんとikuraさんは「嵐にしやがれ」(日本テレビ系)の「隠れ家ARASHI」に出演。テレビ出演が少ない2人ということで、番組ではAyaseさんとikuraさんの人となりについてパネルを使って説明する形でトークが進行したが、その際、2人が紅白出場について言及するシーンがあったのだ。
コーナー終盤、聞き手を務める嵐の櫻井翔さん(38)は2人に対し、「今年、紅白とかあるんじゃないの?」と質問。虚をつく質問に一瞬驚きの表情を見せた2人だったが、すぐに見つめ合い、「出たいね~!」と笑顔で声を揃えたのだった。つまり、このシーンを覚えていたYOASOBIのファンから疑問の声が上がっているという状況なのだ。
今回の出場決定にあたって発表されたコメントでも、「昔から夢に掲げていた紅白歌合戦に出場できること、本当に嬉しいです」(Ayaseさん)、「幼い頃に歌手を志すようになってから夢であった紅白歌合戦の舞台で歌えることを、本当に嬉しく思います」(ikuraさん)と、そろって紅白を「夢」と語っているだけに、なおさらだ。
確かにテレビ出演には緊張していたが
なお、番組登場シーンではAyaseさんが、「(テレビ出演は)すっごくちょっとなので、緊張しております」とも語っていたため、スポニチの記事の「テレビ経験のない2人」という箇所は確かに適切だが、笑顔で声を揃えて「出たいね~!」と発言したことを考えると、「関係者を通じての粘り強い説得」が果たして必要だったかは、確かに疑問を差し挟みたくなる要素ではある。
もちろん、紅白自体は「夢」だが、テレビ出演が少ない今のタイミングで出るのは――という逡巡があったとしても、一応おかしくはない。
なお、ファンからは「紅白に出たいといっていたYOASOBIが出場歌手に入っていなかったのは本当に不思議だったのでよかった」といった声も上がっており、結果論とはいえ紅白出場が決定したことに満足する声は多いのもまた事実である。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)