「もう看護師はしない」ツイートが大反響 背景には「労働環境・待遇への不満」も...

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診療報酬を引き上げたが、「看護師への支払いは不明」と厚労省

   看護協会が春ごろに行った調査では、15%の病院で環境悪化などによる離職があり、感染症対応の病院では、21%にも上った。その結果もあってか、看護師が不足しているとした感染症対応の病院は、45%もあることが分かった。

   また、看護師などの20%が差別や偏見を受けた経験があると答え、家族や親族が周囲の人から心ない言葉を言われたと答えた人は、27%にも上った。その一方で、新型コロナウイルスに感染したと答えた看護師は、0.2%に留まっている。

   これは第1波のときの状況だけに、第3波では、さらに数字が変わっている可能性がありそうだ。

   日本看護管理学会は12月10日、「国民の皆さまへ」と題した声明を公式サイトに出し、依然として差別や偏見が多く、看護に専念できない状況があることを明かした。第1波のときの状況が改善していない形で、別府千恵理事長は22日、「今回の声明文を出させていただくことで、地道に看護職の状況を国民の皆様に理解していただくことが偏見や差別をなくすことにつながると考えています」とJ-CASTニュースの取材に答えた。

   政府も、看護師の待遇改善に向けて、対策は進めている。

   厚労省では、4月から段階的に診療報酬を引き上げ、9月ごろからは、医療従事者への慰労金の支給を始めた。危険手当として引き上げ分を看護師に支給する病院もあるというが、「診療報酬は、使途を指定しておらず病院が自由に使えますので、どのくらい看護師に支払われているかは分かりません」(医療課)という。また、看護師の離職率についても、「医療機関に負担がかかりますので、集計はしていないです。離職の理由についても、同様に把握できていません」(看護課)と答えた。

(J-CASTニュース編集部 野口博之)

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