「ハート」で返信は失礼?
まず、メッセージへのレスポンスに関して加藤さんに聞いた。
――社内チャットのメッセージには即レスすべきでしょうか
加藤:回答としては「イエス」です。ビジネスチャットの返信は1日以内が望ましいです。リアルタイムの会話なので、すぐに答えられる内容や状況であれば早いに越したことはないと思います。
――すぐに返信できない場合は
加藤:ビジネスチャットではリアクションが重要になってきますから、返信が遅いこと自体が相手に失礼に当たる場合もあると思います。回答に時間がかかりそう、環境的に返信できない状況である場合は、返信が遅れる旨を一報するだけでも印象が変わってくるでしょう。
基本的にはなるべくすぐに、できない場合は「できない状況にあり、いつ返信できるのか」一言送るといいと思います。
――その際、「グッド」や「ハート」のみでリアクションするのは失礼に当たらないでしょうか
加藤:基本的には社内やグループの雰囲気が大きく左右すると思います。カジュアルな社風なら、内容が簡単なことであって、話がテンポよく進むようであれば問題ないと思います。
ただ、基本的に「ビジネス」と考えた場合、しない方がいいと考えます。部下から上司の場合は一言「承知いたしました」と添えた方が、間違いないと思います。
――上司からのメッセージに「グッド」「ハート」のみで反応するのは、失礼にあたるということでしょうか
加藤:グループの雰囲気もありますが、最後は部下のメッセージで終了するように言葉を添えた方がいいと思います。
――リアクションとは別に「スタンプ」は送ってもいいのかという声もありました
加藤:表情が見えないと、文章が冷たい印象になる、ニュアンスが伝わりにくいという時があると思います。例えば、上司から部下への「がんばったね」「大丈夫?」といった激励・労わりの声かけは、文章だけだと伝わりにくいですよね。本当にありがとうとか、頑張ってねと思っているのに、文章にしてみると伝わりづらい。スタンプは「気持ちをもっと伝えたい」という時に、効果的に使うという意味では良いと思います。
――気持ちの表現方法として、効果的に使うということですね。逆に、部下から上司にスタンプを送るのも良いと考えていいでしょうか
加藤:部下から上司の場合も、上司からスタンプや絵文字が来た場合は送っていいのではないかと思います。ただ、双方とも送る相手を間違えさえしなければというところですね。「この方に、このニュアンスで送っても大丈夫かな」というのは大体わかると思いますが、そこまで察知できない関係性であれば、使わない方がいいのではないでしょうか。