朝日新聞社による写真データベース「朝日新聞フォトアーカイブ」のツイッターアカウントは、太平洋戦争中の1944年に撮影されたと紹介していた「女子挺身隊」の写真について、「不自然な点があった」「確認不足、説明不足のまま掲載した」として2020年12月19日に謝罪した。
写真には、列をなした女性たちが道を埋め尽くす様子が写っているが、ツイッターユーザーからは、写っている女性の姿が複製されたものではないか、などの指摘が寄せられていた。ただ、同アカウントは写真のどの点が不自然だったのか具体的な説明を避けており、ユーザーからは「説明不足を説明して」との声も聞かれている。
「顔が明らかに大きい」「不自然な縁取り」指摘も
「とても貴重な写真ですね!こんな鉄兜を持って通勤されていたとは...考えさせられます。弊社には、1944年に増産のため工場へ出勤する女子挺身隊の写真が残っていました。『男たちは戦場に駆り出され、国内の労働力は不足していた』とありました」
「朝日新聞フォトアーカイブ」のアカウントは20年12月18日、戦前〜戦後に撮られた写真を紹介しているというアカウントに対し、このようなリプライを送った。投稿には、道を埋め尽くす女性たちの姿を捉えた写真が添えられていた。「女子挺身隊」は、当時の日本が戦時下の労働力不足を補うために動員した勤労奉仕団体だ。
しかし、投稿された写真をめぐっては、複数のツイッターユーザーから違和感の声が聞かれた。写真の中間〜後方部に写った女性たちの顔が一緒に見えることから「コピーアンドペースト」(コピペ)を繰り返しているのではないか、というものだ。他にも周囲より明らかに顔のサイズが大きい女性が写っている、女性の顔の周りに不自然な縁取りが見られる部分がある、などの指摘が相次いだ。