「太公望列車」のあだ名の由来は?
ただ、当時の列車は普通列車扱いで、日本旅行からツアー商品扱いで発売されるWEST EXPRESS 銀河とは性格が大きく異なる。関西在住の鉄道ライター・新田浩之さんによれば、「紀伊方面への最終列車を兼ねていたので終電代わりに利用する人と、紀勢線沿線の釣り場に向かう釣り人が愛用していたようです。旅行者向きの列車ではなかったですね」ということだ。釣り人がよく乗るため「太公望列車」ともあだ名された。
運行時刻は新田さんによると1987時点では天王寺発が23時、深夜でもこまめに停車して新宮着が翌朝5時1分なので、全く観光には向かない時間帯だ。WEST EXPRESS 銀河であれば特急「はるか」「くろしお」と同じルートで京都・新大阪・天王寺を経て阪和線・紀勢線に入ると予想されるが、白浜や新宮にちょうどよい時間帯に着くよう、途中駅で大幅な時間調整がなされるだろう。なお新宮からの京都行きは昼行のみの運転だ。