「日本株最大の株主」 日銀に「出口戦略」はあるのか

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「最大株主」の立場は「盤石」

   そのGPIFは総資産規模170兆円、2020年9月末時点で日本株比率は24%に達している。ただ、その後も株価上昇が続いており、黙っていても時価は膨らみ、株の比率が上昇する。10月以降、新たに売買していないと仮定した場合、保有株の時価は45兆円、比率は25.72%になる計算という。25%は絶対的な枠ではなく、一時的には最大上下8%の乖離は認められているが、実際には「保有株を売り越している可能性が高い」(市場関係者)とされる。

   一方、シンクタンクの試算によると、日銀のETF買い入れ額は10月末時点で累計35兆円に達し、ETF全体の7割を日銀が保有。株価の値上がりで11月末の時価ベースで45兆円を超え、GPIFの保有額を上回ったもようだ。日銀にはGPIFのような保有制限枠はなく、金融政策として今後も必要に応じて買い増すとみられ、「最大株主」の立場は「盤石」といえそうだ。

   この額は東証1部上場企業の時価総額の約7%を日銀が保有していることになる。シンクタンクによると、発行済み株式の10%以上を日銀が間接的に保有する企業は70社、5%以上は400社近くに達し、多いところでは、半導体検査装置メーカーのアドバンテスト24%、ユニクロを運営するファーストリテイリング20%などとなっている。

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