本業とは別に「一芸を先鋭化」させ始める女優たち
ただ、この「差別化」だが、昨今の芸能界の状況を見ていくと、浜辺さんに限らず、女優たちの間で密かなムーブメントとなっているようだ。というのも、浜辺さん以外の女優たちも本業とは別に「一芸を先鋭化」させ始めているからだ。
まず目立つのが橋本環奈さん(21)。橋本さんは2019年の自らの誕生日である2月3日に開かれた20歳を記念する記者会見で、初めて飲んだ酒が「ドンペリ」(シャンパンのドン・ペリニヨン)であったことを公表し、記者団を驚かせると、同年8月23日に放送された「アナザースカイ」(日本テレビ系)では、ロケ先のドイツでビールとソーセージを心行くまで堪能。さらに、2020年に入ってからは、テレビ番組で「家のワインセラーにワインが20本」「日本酒には塩辛」「緊急事態宣言期間中は芋焼酎のロックに梅干し」といった、「酒豪キャラ」を先鋭化させ続けているのだ。
同じく2020年には、永野芽郁さん(21)が実にパワフルな一芸を見せつけた。3月1日に放送された「行列のできる法律相談所」(日本テレビ系)で紹介された特集VTRに登場した永野さんは、自身の自動車の運転技術の高さを遺憾なく発揮。カースタント用の敷地内で行われたロケで、自動車を停める際の技術である「テールスライド」を決め、見事、目標地点に自動車を停めることに成功したのだった。
また、広瀬アリスさん(26)は「コミカルさ」を尖らせ続けている。2019年7月8日放送の「しゃべくり007」(日本テレビ系)に出演した広瀬さんは、撮影の合間にふとやってしまうこととしてモノマネを挙げ、実際にその場で披露。モデルのローラさん(30)の声真似などを披露するなどしたが、併せて披露して大爆笑をかっさらったのが、「土屋太鳳のモノマネをする丸山礼のモノマネ」。お笑い芸人の丸山礼さん(23)を介した「二重モノマネ」は、ものの数秒間の形態模写だったが、それでも、スタジオ内を大爆笑に陥れたのはもちろん、視聴者からも絶賛を浴びたのだった。広瀬さんはその後もツイッターで自身のモノマネ動画を公開するなどしており、その芸にはさらなる磨きがかかっていると評判だ。
これら、浜辺さんを含め四者四様の「一芸」を先鋭化させる女優たち。その方向性はいずれも重なっていないところからして、同じ女優という職業でありながら、今後も各々の「差別化」はさらに進行していきそうだ。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)