「もう出ていくお金しかないですよね。そういう状況なんです」 GoTo停止で旅行会社員が「知ってもらいたいこと」

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   菅義偉首相が2020年12月14日、新型コロナウイルスの影響で失われた観光需要喚起策「Go To トラベル」キャンペーンについて年末年始の2週間、全国一斉に一時停止すると表明したことを受け、旅行会社はキャンセルや問い合わせの対応に追われている。

   東京都内の旅行会社に勤める男性Aさんは15日昼、J-CASTニュースの取材に「『さぁ!今からだ』というところでの全国一斉停止です」と嘆息した。一時停止の詳細が、客の相談を直接受けるセンターまで行き届いていないといい、問い合わせも「できれば控えてほしい」と話す。現状を聞いた。

  • 「Go To トラベル」キャンペーンの旅行者向け公式サイトより
    「Go To トラベル」キャンペーンの旅行者向け公式サイトより
  • 「Go To トラベル」キャンペーンの旅行者向け公式サイトより

「ネットニュースで速報を知り、周りに伝えたら『え、マジかよ』」

   Go To トラベルの旅行者向けサイトで14日、公開された説明によると、新規・既存予約を問わず、また地域によらず、12月28日0時から21年1月11日24時までの旅行を対象に、Go To トラベルの適用は停止する。12月28日以前に出発する旅行も、上記期間を含む旅行は同じように適用外。既存予約については14日~24日の間、無料でキャンセルできる。また、赤羽一嘉国土交通相は15日の会見で、キャンセルを受けた事業者への補償をこれまでの35%から50%に引き上げると表明した。

   突然の方向転換だった。政府は11月25日に「この3週間が勝負」と感染拡大防止を呼びかけたが、状況は好転せず。菅氏は12月11日、動画配信サイト「ニコニコ生放送」の番組に出演した際も、Go To トラベルの全面的な一時停止に「そこは考えていません」と語っていたが、一転した。

   旅行業界にとって年末年始は書き入れ時。一時停止の28日までわずか2週間というタイミングで発表され、ツイッターでは「旅行会社の人もキャンセルの電話や相談で大変やろうな」「キャンセルの期限はもう少し伸ばしてあげないと旅行会社やホテルの方々が気の毒だわ」などと旅行会社への懸念の声が相次いだ。

   実際、どんな状況に置かれているのか。都内のある旅行会社に勤務するAさん(30代)が15日、J-CASTニュースの取材に応じ、発表直後の社内の様子を明かした。

「発表された段階では誰も全国で一時停止というのは知りませんでした。私がネットニュースで速報を知り、周りに伝えたら『え、マジかよ』とみんなが驚いていました。まさか全国一斉に停止とは思いもよりませんでした。現段階(15日昼時点)では、ある程度情報が入っております」
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