菅義偉首相は新型コロナウイルスの感染拡大を食い止めるため、観光支援事業「GoToトラベル」を2020年12月28日から21年1月11日まで全国で一斉停止とすることを20年12月14日に発表した。
「GoTo一時停止」発表を受けて、ツイッター上の政治関係者も一斉に反応。政府対応の「遅さ」を批判する意見が聞かれた一方で、代わりとなる経済補償の充実を訴える政治家もいた。
「国難なのだから、力合わせてくださいよ」
菅首相は14日午後に開かれた新型コロナウイルス感染症対策本部で、今後の感染拡大を食い止めるため「GoToトラベル」の対象地域について、東京都、名古屋市の到着分の利用を12月27日まで一時停止すると発表。さらに12月28日~1月11日にかけては全国47都道府県を対象に一時停止範囲を広げるとした。
「GoTo」の一時停止発表を受け、ツイッター上の政治関係者が一斉に反応した。日本共産党の志位和夫委員長は「『"GoToトラベル"全国で一斉一時停止へ』なぜ28日からなのか?なぜ今すぐやらないのか?なぜ年末・年始だけの『一時停止』なのか?本当にこんな方針を決めるのか?本当だとすると、あまりに中途半端で、危機感なしと言われても仕方がない」と「停止開始時期」の遅さを指摘。また、元民主党代表・小沢一郎氏(現:立憲民主党)の事務所公式ツイッターも「あまりに遅すぎる。こんなことでは救える命も救えない。総理が現実を見ずして、どうするのか。事態は深刻である」と政府の判断を批判した。
「一時停止」を違う角度で受け止めた関係者もいた。自民党の安藤裕衆院議員は「GoTo一時停止」の記事を引用した上で「経済専門家の意見の通り、補償拡大するしかない。いまこそ粗利補償をするべきだし、業界からも遠慮せずに求めてほしい」と経済的な補償の拡大を訴えた。
また、「元官僚系YouTuber」として活動する「おもち」さんは「GoToトラベルを続けても批判、中断しても批判。何があっても批判の地獄ですね。中断された以上、次は観光事業者等の救済策を考え、提案するのが政治家の仕事でしょう。国難なのだから、力合わせてくださいよ」と、「GoTo停止批判」をする政治家を「批判」した。