東証2部上場のツインバード株、3月から6倍
もともと調理家電や照明、掃除機などを企画、販売する、東証2部に上場するツインバード工業。超低温の保冷庫を手がけており、10月8日に発表した2021年2月期の業績予想では「国内外のネットワークを通じてグローバル規模での最新技術に基づく『コールドチェーン』の構築や医療サービスの拡充に参画。当社のスターリング冷凍技術が医療分野でスタンダードの⼀つとなるよう取り組んでいく」ことを表明。10月23日には、米国の取引先から前期から2倍にあたる1000台の保冷庫の新規受注があったことを明かしていた。
それもあってか、早期のワクチン接種が現実味を帯びてくると株価が急騰。11月10日に1000円台に乗せると、翌11日終値はストップ高(300円高)となる1318円。買いが相次ぎ右肩上がりを続けると、12月11日の終値は前日比ストップ高(400円高)の2053円で、3月13日に付けた335円の約6倍に伸びている。
薬用冷蔵やフリーズ超低温ケースなどを扱う大和冷機工業は12月11日終値で1144円(年初来安値746円、3月23日)、中野冷機は6310円(同5680円、4月16日)なども上昇基調にある。
ワクチン接種を進めるために必要なのは、超低温輸送にかかる技術だけではない。病院や薬局、診療所などの施設でも、そのほとんどは「マイナス70度」を保つことができる特殊な冷凍庫を持っていない。ワクチン専用の冷凍庫の開発が求められている。