誹謗中傷の的になりやすい著名人からも
小竹さんは金銭的支援だけでなく、活動を周知させるリツイートやシェアなども大きな応援となったと振り返る。支援者の拡散によってインターネット上のインフルエンサーたちの目にもとまり、ウェブメディア「新R25」でもこの活動が特集された。さらには広告・配電事業を手掛ける「東電タウンプランニング」からは、目標である渋谷とは別の広告枠の提供を受け、クラウドファンディングの募集動画を配信した。
「東電タウンプランニングさんの『Hito-iki Vision』(広告枠)を無料で提供していただいて。その広告を直接見るだけじゃなくて、協力があって掲示できたことに(支援者)みんな驚いてくれて、そういう支援がすごくありがたかった」
このほか「イングリウッド」、「reynato.tokyo」、「エビリー」、「NO WALLs」、「JUVENAGE」など、多数の企業からも応援が寄せられたという。
その結果、クラウドファンディングには当初の予定の128%となる321万6386円が集まった。支援者の中には、誹謗中傷の被害者や、被害者になりやすい芸能人、漫画家、NPO代表、政治家、SNSインフルエンサーなどもいた。タレントの田村淳さんや、漫画「ちはやふる」作者の末次由紀さん、政治家の蓮舫さん、また「イラク日本人人質事件」で知られる今井紀明さんらが、このキャンペーンを応援した。小竹さんは、誹謗中傷の的になりやすい人々からも協力してもらうことで、実際に誹謗中傷の言葉を送ってしまう人の目にも届くことを期待している。
「批判と誹謗中傷は分けなくてはいけず、批判は必要というのは前提。ですけれども、(この取り組みが)人格攻撃みたいなことをしている人たちに届き、何が批判で何が誹謗中傷かを考える機会になることが重要だと思います」