「なかなか私の口からは言いにくいことだが...」
30分にわたって配信された番組の中で、菅氏は2回にわたって「アクセルとブレーキ」という言葉を使い、経済重視路線を鮮明にした。
1回目が、個人への一律10万円や中小企業向けの持続化給付金の再度の給付の可能性について問われ、
「こうしたことについても、状況をみながら適切に対応していきたいということで、予備費をしっかり取ってある」
「厳しい状況になったら大変なことになりますから、そうしたものに機動的に対応できるような対策、まあそういうことです」
などと答弁した直後。次のように批判に反論した。
「ここはなかなか私の口からは言いにくいことだが、やはり経済が悪くなると、暮らしを守ることができなくなるし雇用を守ることができない。よく『アクセルとブレーキの両方を踏んでいておかしい』と言われるが、過去のいろいろな、例えばアジア通貨危機のようなときはどうだったとか、失業率が増えるとどういう状況になるとか、そうしたものを私どもはいろいろな専門家の方からから学習しながら対応を取っている」
2回目は、「対応が後手後手に回っている」という司会者の指摘に対して「よく言われている」と反応したのに続く形で、
「経済を壊してしまったら大変なことになる。そこをアクセルとブレーキを踏みながら、今やっている。そこについて色々なご批判もされているが、ここはやはり、命と暮らしという、その中で...(対応していく)。暮らしが壊れたら、やはり地域そのものも壊れてしまう」
などと主張。さらに、GoToトラベルの運用をさらに見直す可能性にも言及した。
「今、いつの間にかGoToが悪いことになってきてしまったが、先ほども言ったが、移動では感染はしないという提言もいただいていた。だが、分科会の委員の皆さんからここで提言をいただいているので、そうしたものを受けながら、できるものはそれこそ、スピード感を持ってやっていきたい」
(J-CASTニュース編集部 工藤博司)