「高すぎるハードルを課せられた」という勘違いは悲劇を生む
このように、番組を見た男性視聴者は、「グッとラック!」の放送内容が「高すぎるハードル」を表わしていると受け止めてしまったわけだが、今回と似たような「高すぎるハードルを課せられていると視聴者が感じてしまう事件」が2年前に起きていたのだ。
2018年12月、読売テレビは2019年1月期のドラマとして、女優の夏菜さんが主演するドラマを放送すると発表。これだけ見れば何のことはない発表だが、そのドラマのタイトルは何と「ちょうどいいブスのススメ」。
ドラマのタイトルは原作となる山崎ケイさんの小説の名前をそのまま使用したものだったが、この発表を目にした視聴者からは、「夏菜がちょうどいいブスとか目が腐ってるんじゃないか?」「夏菜でブスなら私はどうなるの?」「全国のちょうどよくないブスに謝れ!」といった、やはり、「高すぎるハードルを課せられた」と勘違いした視聴者から怒りの声が噴出してしまったのだ。
結果、ドラマは当初はサブタイトルだった「人生が楽しくなる幸せの法則」がメインタイトルとなってしまい、文字通り「改題」された上で放送を開始する羽目に。制作側としては決して世の中を挑発するつもりでつけたタイトルではないだろうが、やはり、その「誤解を受けかねないキャッチーさ」になってしまっていたタイトルが災いしてしまったようだ。
「普通の男性」も「ちょうどいいブス」も、具体的なイメージを与えるのが難しい概念。名前を挙げられてしまった星野さん、夏菜さんは、そろって災難だったと言わざるを得ない。
(J-CASTニュース編集部 坂下朋永)