「早期退陣の可能性もあり、選挙で負ければ退陣論高まる」
菅政権は、発足からわずか3か月で、なぜ支持率の急落を招いてしまったのだろうか。
政治評論家の有馬晴海さんは、J-CASTニュースの取材に対し、こんな見方を示した。
「安倍晋三政権の末期は、支持率が50%を切って、菅さんが総理になると、20ポイントほども上がりました。それは、安倍さんが世襲政治家でアベノミクスなどのアドバルーンを上げていたのに対し、菅さんは、叩き上げとして実務で安倍さんを支えていたため、何をやってくれるのだろうかと期待があったのだと思います。しかし、アメリカの大統領のように、ハネムーンの100日間で具体的な成果が見えないと、今度は何をやっているんだと言われるようになります」
Go Toキャンペーンを中止にしていれば、感染拡大が収まった可能性があるが、ともに進める二階俊博幹事長に自民党内の調整を頼っているため、難しかったのではないかとみる。
このままでは、どんどん支持率が落ち込むといい、菅首相では選挙は戦えないと党内の声が高まれば、早期退陣の可能性もないとは言えないという。少なくとも選挙で負ければ、退陣論が高まるのではないかとしている。
「長期政権にするには、評価されるような政策を自分で見つける必要があると思います。お金を使うところを考え、病院を離れた看護師に戻って来てもらうために、給料をアップするといったことも考えられるでしょう。自衛隊の看護師は、災害が起こったときに必要ですので、事前に看護師を用意できるようにしておくべきでした。この国の将来ビジョンも明確にし、収入が月3万円増えるような経済にするといった政策を打ち出すなど、首相としての発信力を付けないといけないと思いますね」
(J-CASTニュース編集部 野口博之)