メディアがだんまりをきめこんでいる間に、読者は、その他の場所で真実に「近いもの」を感じとっている【ネットメディア時評】

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(以下は余談です)

【おまけ(1)】
   神田氏の語り口に、「上から目線」を感じて、それがそもそも嫌だという人も多い。「色々あるんですが、一つ言えるのは、けっこう学歴が良くって、いい給料をもらっているヤツが、正しいことを言うのって、ムカつくんですよね」という自虐ジョークは、確かに笑っていいのか悩む。筆者も人のことを言えないけど、メディアの人のギャグって、いちいち妙に「露悪的」なのである。こういうところは「かわいくない」。

【おまけ(2)】
   ちなみに上に挙げた本の中で、大先輩の扇谷氏は、新聞記者・ジャーナリストの「かわいくない」態度を、厳しく叱っている。

「"強もて"があたり前と思っているところが、新聞記者のあわれなところである」
「一流企業のサラリーマンは、概してマナーがいい。よっぽどのバカでない限り九割九分まで好感が持てる。そこへいくとマスコミ人――とくにジャーナリストの七割はダメである」
「何で、そんなに肩をいからせ、よくいえば気負った、悪くいえば、権高な恰好で、物いいしなくっちゃいけないのか? なぜもっと気楽にできないのか?」
「ジャーナリストにおける知る権利も何かジャーナリストの特権と思われ、世間も半ば、これを公認している気味であるが、とんでもない。くりかえしていうが、『新聞記者には、何ら市民的特権はない』(劇作家飯沢匡氏)のである」

   扇谷氏は、こうした「おごり」もまた、新聞不信の一因をなしているとみたようだ。

(J-CASTニュース編集長 竹内 翔)

【J-CASTネットメディア時評】
いまインターネットでは、なにが起きているのか。直近の出来事や、話題になった記事を、ネットメディアの「中の人」が論評します。

竹内 翔 J-CASTニュース編集長
1986年生まれ。広島県出身。2011年、ジェイ・キャスト入社。以来、ネットニュースを4000本くらい書いてきました。2018年10月から現職。(Twitter:@netnewsman

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