プロ野球の日本シリーズが終了し、フリーエージェント(FA)戦線が動き出した。動向が注目されていた中日・大野雄大投手(32)、ヤクルト山田哲人内野手(28)らの残留が決まるなか、DeNA梶谷隆幸外野手(32)と井納翔一投手(34)が2020年11月27日にFA権を行使することを表明。梶谷、井納ともに複数の球団が獲得に向けて動くと見られ、今後の動向に注目される。
巨人FA補強の第一号は落合
スポーツ紙などの報道によると、今年も巨人がFA戦線に参戦するとみられる。巨人は梶谷と井納に興味を示しているという。梶谷は長打も見込める左のリードオフマンで、今シーズンはリーグ2位の打率.323、19本塁打をマーク。一方の井納は先発ローテーションの一角として6勝を挙げており、梶谷、井納ともに巨人の補強ポイントと合致する。
巨人は過去、12球団の中で最もFAで選手を獲得してきた球団だ。2019年までに巨人がFAで獲得した選手は26人で、2番目に多いソフトバンクの13人を大きく上回る数字となっている。ソフトバンクに続くのが12人の阪神で、これ以下の球団は1ケタの補強に留まっている。今年巨人がFAで選手を獲得すれば、これまでの最多をさらに更新することになる。
巨人のFAの歴史を振り返ると、1993年オフに中日の落合博満を獲得。これがFA補強の第一号だった。その後も清原和博(西武)、江藤智(広島)、杉内俊哉(ソフトバンク)らの獲得に成功。直近では18年オフに炭谷銀仁朗(西武)、丸佳浩(広島)を獲得するなど常にFA戦線をリードしてきた。