フリートで疑似的に「縦読みマンガ」を表現
ニンジャスレイヤーは昨今、ツイッターで新たに実装された、24時間限定公開の機能「フリート」も活用している。ファンからも、「観せ方超うまい」、「ツイッターの使い方がうますぎる」と好評だ。杉さんと本兌さんはフリート機能について「新しい遊び道具」だと冗談めかして語る。
本兌「我々からすればいきなりツイッターが何にもないところから、タダでこんなすげ~ツールくれた! みたいな感じ。やった~みたいな。遊び道具」
ダイハードテイルズは、既にインターネット上で無料公開していたニンジャスレイヤーのコミカライズ作品を、改めてフリートの形式で掲載した。同作はアメコミ映画のようなダイナミックなタッチで豪快なアクションを描いているのだが、スマートフォンで全体画像を見ると目が滑ってしまうようなところもある。それをフリート機能で1コマずつ写すことにした。杉さんは、既読の人は見逃してしまった面白さを再発見できるかもしれないし、初見の人に新たに同作を知るきっかけとなっているのではないかと話す。
杉「あと最近ってマンガを読むのが、雑誌じゃなくてスマホの縦読みという人も増えてきていると思うんですよね。横へのコマ移動ではなく縦方向へ移動するマンガを読みなれている人が増えていると思うのですが、フリートで疑似的にそういうコマ送りをできる。それで逆に、もともとの原稿の面白さや凄さにも気づいてもらえる。こういう『個人レベルでパッとできること』の拡張が、すごく面白いし、もっと面白くできるんじゃないかなって感覚があってワクワクします」
本兌「特別なアプリなしにツイッター上の手作業で、数秒でバンバン出していくのが面白い。1人でやれるのも面白いですね。もちろん、狙いすましたような感じにするには工夫もいるし、画質が荒くなってしまうこともありますが、完璧なものにはない勢いやライブ感、面白さがだせるので、我々がツイッターで初めてニンジャスレイヤーの連載を始めた時みたいなエキサイティングな感じがあると思ってやっています」
そして、他のマンガ作家もフリート投稿に挑戦してみてほしいと語った。
杉「マンガを違った読み方が出来るようになるから、他のマンガ家の方もぜひやってみてほしいし、我々も読みたいですよね。どのように印象が変わるのか」
本兌「参考にしていただいて、フリートのマンガプレビューのスタイルが増えてくれば、我々も『あっこれニンジャでまず最初にやったんだな』って参照してもらえるかもしれない。そしたら嬉しい」
杉「他の方が試みることで、全く新しい使い方も出てくるだろうから。それを見て、我々もいろいろ新しいテクを学び取ったりしたいです」
(J-CASTニュース編集部 瀧川響子)