人気小説の「フリート活用」がすごい... 「ニンジャスレイヤー」翻訳チームに聞くツイッター術

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   「ニンジャスレイヤー」という作品をご存じだろうか。ブラッドレー・ボンドさんとフィリップ・N・モーゼさんによるサイバーパンク・ニンジャアクション小説シリーズで、翻訳されたものが約10年にわたりツイッター上で連載されている。

   原作のもつ独特な日本観と、それを生かした巧妙な翻訳が人気を博し、書籍化やコミカライズ、アニメ化など多方面に展開を続けている。連載を行うツイッターアカウントのフォロワー数は現在も増え続けている。

   J-CASTニュースは、ツイッター上で同作の翻訳連載を行う「ダイハードテイルズ」の杉ライカさんと本兌有(ほんだゆう)さんにZoomでオンライン取材した。

  • KADOKAWAから発売中のニンジャスレイヤー小説シリーズ最新刊「スズメバチの黄色」
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  • SNS登録日からの月次推移(ソーシャルインサイトより)
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「ダイハードテイルズ」とは?

   このアカウントを運用するのは「ダイハードテイルズ」。公式サイトによると「『ニンジャスレイヤー』などを連載する、オンライン・パルプノベルマガジン」とされているが、いったい何者なのだろうか。

杉「我々はもともとインターネット上で、『ダイハードテイルズ』という名前で創作活動をしてきました。それでマネタイズが軌道に乗ってきたので、2016年に法人化し、通称『ダイハードテイルズ』社としてやっております。ただ、これは活動上何かと便利だから法人化しているわけであって、そんなに事業事業しているわけではなく、今でも個々のクリエイターとしての活動が9割です」

   事業内容はオリジナルコンテンツの展開で、もともとは杉さんと本兌さんの2人を中心としてインターネット上で作品を発表するアマチュアのクリエイターユニットであった。現在では、以前より交流のあった「ニンジャスレイヤー」の原作者たちも正式に加わり、同作の紹介や発表を行っている。「多くの人の目に触れてもらいたい、多くの人に読んでもらいたい」という思いから、個人サイトやミクシィなど多様なプラットフォームを転々としてたどり着いたのが現在メインで活動しているツイッターだった。

   同作はツイートで物語が語られる。ダイハードテイルズによれば、書き下ろし小説や本で出版された文章であっても、ツイッターに掲載する際には140文字区切りのものに書き直しているという。ツイッター上で小説を投稿する人の中には、小説を画像で掲載する人も多いが、なぜツイートで更新することにこだわったのだろうか。本兌さんは「リアルタイム性」を重視しているためだと話す。

杉「それが現代性、今、小説をやる理由の一つだという気がします。昔だって本や新聞が最新のテクノロジーだったから使っていた、それが最速の伝達手段だったわけじゃないですか。今はそれが最速ではなく、最先端にあるのはやっぱりSNS。だからSNSで小説をやればおもしろいしエキサイティングかな、興奮する。我々が楽しいってことですね! 新しい、誰もやったことがないものをやるのはまず楽しいですよね」
本兌「あとやっぱり、やっているときのモチベーションとしてもリアルタイムのほうがすごい作業の量を増やせる」
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