サウジアラビアの企業が対戦格闘ゲーム「キング・オブ・ファイターズ(KOF)」などの開発を手がける株式会社SNKの株式の33.3%を取得したと発表した。
「石油王」ネタで盛り上がるネット民
SNKは、格闘ゲーム「THE KING OF FIGHTERS」や家庭用・業務用ゲーム機「ネオジオ」などで知られるゲーム開発会社だ。
今回SNKの株式を取得したElectronic Gaming Development Companyの親会社「ミスク財団」は、サウジアラビアの皇太子であるムハンマド・ビン・サルマーン氏が設立した財団。今後、さらに17.7%の株式を取得し全体の51%まで投資する予定だという。
"サウジアラビアの皇太子"がゲーム会社を買収するという漫画さながらの展開に、ネット上では衝撃が広がっている。「石油王がSNK買収したって聞いてめっちゃ笑ってる。潤沢な開発資金でKOF15作ってくれよな...」「推しを買う石油王って、本当にいるんだ。。」「石油王ともなると、気に入ったアーケードゲーム、基板じゃなくて、基盤を購入するんだな」とスケールの大きさに言及する声も多い。
「SNKって何の略か聞かれたら、胸を張って『石油王 の 会社』と答えても良いわけか。」「S:石油王 N:何となく K:買っちゃった」など、あいうえお作文を楽しむ投稿もある。
「KOF次回の主人公はアラビアチームか...ボスは地面から石油を噴き出させたり、ライオンを召喚したりするのか...」「そのうちKOFに石油王出てきそう......」「KOF最新作にはアラビア人の強キャラが出るにちがいない。石油を操る能力者とか」など、看板タイトルであるKOFシリーズの新作を予想するツイートも盛り上がっている。
SNKの複雑な国際事情
サウジアラビアはイスラム教圏であり、女性の肌の露出に厳しいイメージがあることから既存キャラクターの衣装について「舞とか露出激しいキャラとか規制かかったりするんかな」「アンヘルとか露出の多いキャラは大丈夫なのか?」「次回作のKOFで不知火舞がアラブの衣装来て露出一切なしだったら私は逆に評価します」と心配する人もいるようだ。
SNKは2001年に一度倒産、そのブランドは中国・韓国メーカーとの提携、中国企業への買収など、複雑な遍歴をたどってきた。
多くの国を渡り歩いているSNKについて、「不死身すぎて草」「SNKは韓国へ行ったり中国へ行ったりサウジに行ったりで流浪の会社になってんな。それでも未だに存続してるのも凄いことだわ」「ここまでファンに支えられた企業もなかなか珍しい」「『価値がある』と思われててありがたいというか」と、紆余曲折ありつつも人々に愛され存続している稀有な会社だとする声もあがっている。