プロ野球の日本シリーズが2020年11月25日に終了し、フリーエージェント(FA)有資格者が権利を行使できる手続き期間が11月26日に始まった。今シーズンの有資格者は国内、海外を合わせて97人で、各球団は有資格者のFA宣言に備えて調査を開始。今年のFA戦線はどのような展開を見せるのか。FA有資格者の今後の動向に注目が集まる。
Cランク井納、唐川の争奪戦も
今オフFA戦線の目玉とみられていた中日・大野雄大投手(32)、ヤクルト山田哲人内野手(28)は早々とチームの残留を表明した。これによって補強戦略の変更を余儀なくされた球団もあっただろう。大物2選手が残留を決めたとはいえ、今年も投手、野手において争奪戦が見込まれる注目選手が存在する。
投手陣ではDeNA井納翔一投手(34)の注目度が高まっている。今シーズは17試合に先発し6勝7敗、防御率3.94の成績を残している。プロ通算50勝をマークしており、先発ローテーションの一角として期待の出来る投手だ。FA移籍に伴う人的補償、金銭による補償が不要なCランクというのも魅力のひとつで、先発陣の補強が急務となるヤクルトや巨人が調査を行っているとみられる。
井納同様に補償を必要としないCランクとして争奪戦が予想されるのがロッテの唐川侑己投手(31)だ。今シーズンは中継ぎとして32試合に登板。1勝1敗14ホールド、防御率1.19の結果を残している。昨シーズンは40試合に登板しブルペンを支え、今シーズンはタフさに加えて安定感を増した。貴重な中継ぎ要員に複数の球団が興味を示すとみられ、動向が注目される。