「セとパで求めるもの、魅力を感じるものが違う」
橋上氏によると、2019年のドラフト会議は、セ・リーグとパ・リーグの「色」がはっきり出たという。この年のドラフトの目玉となったのは、最速163キロ右腕・佐々木朗希投手(大船渡=現ロッテ)と奥川恭伸投手(星稜=現ヤクルト)だ。佐々木は1位指名で西武、ロッテ、日ハム、楽天の4球団が競合。奥川は巨人、阪神、ヤクルトの3球団が競合した。
「昨年のドラフト会議は象徴的でした。160キロを投げることが出来る未完成の投手に魅力を感じるのはパ・リーグのチーム。佐々木投手にはパ・リーグのチームしかいっていない。奥川投手は佐々木投手よりパワーは落ちるかもしれないが完成度が高い。そういうところに魅力を感じるのがセ・リーグ。セとパで求めるもの、魅力を感じるものが違うと感じました。どちらもいい投手だが、どちらに魅力を感じるかが両リーグの現状を表している」(橋上氏)
今後、セ・リーグとパ・リーグの差は縮まるのか。それとも広がっていくばかりなのか。橋上氏は「現実的には難しいと思いますが」と前置きした上で、セ・パ球団の力を均等化させる近道としてセ・パ球団をシャッフルさせることを提言した。